石川県2日目は、日本PTA全国研究大会石川大会の第一分科会に参加しました。石川大会の分科会というのは8つの会場に分かれて開催され、私たち厚別区役員が参加した第一分科会は小松市にある團十郎芸術劇場うららでの開催でした。小松市は歌舞伎の演目にも出てくるほどの「歌舞伎のまち」として知られていて、会場も歌舞伎に特化した座席の仕様(桟敷席)になっていたりと、札幌では見たことがないホールの造りに驚きました。

第一分科会は家庭教育についての領域ということで、仙台少年鑑別所の所長佐藤健司氏による「子どもの意欲を高める家庭教育~子どもは家でこそわがままであれ~」をテーマにした講演から始まりました。現代社会における不登校やいじめについての要因、問題行動を起こす子どもの本質、家庭教育の視点からの考察する重要さと様々な場面(保護者・PTA・教育現場・更生施設など)からのどんなサポートが家庭教育を変えていくのかというお話でした。
印象深いお話として、子ども本人が子ども自身で主体的な選択、判断ができるように保護者や周囲が「判断」するのではなく「環境を作る」ということ、子どもがどうしたいのかということを聞き取り、本人が困っているときに困っていると伝えられるような環境、子どもがどう考えているか、聞き取れる環境が家庭には必要だという内容が日々日常で「こうしろああしろ」と子どもに指令しつつある自分には響きました。
さらにプログラムとして素晴らしかったのは、この講演が終わった後にパネルディスカッションという時間があり、コーディネーター1名と講演された佐藤さんを含むパネリスト4名が壇上に座り、スクリーンには参加者一人一人がパネリストに質問できるようにQRコードが表示され、コーディネーターの方がリアルタイムで投稿される参加者の質問や意見などを読み上げてパネリストに意見を求めるという内容でした。匿名で質問できるということもあり、なかなか周囲に言えないシビアな悩みを共有しあえたり、全国様々な地域の人たちが同じような家庭の悩みを抱えているという点で励みにもなったり、今までの自分には無かった考え方にハッと気づかされたことが何よりも素晴らしい時間でした。
家庭教育というのは一括りでは語ることはできませんが、こうして様々な意見を吸収できる環境に身を投じて、刺激を受けることで保護者としての自分への成長にも繋がっていけたらと思います。
